2023年の83社目となるKOKUSAI ELECTRIC(コクサイ エレクトリック)株式会社のIPO情報です。
KOKUSAI ELECTRIC(株)は、半導体製造装置の開発・製造・販売・保守サービスを展開する企業です。
事業内容は需要が見込まれる半導体関連ですが、上場規模がとても大きく初値の上昇が苦戦しそうです。
この記事は「KOKUSAI ELECTRIC」新規上場申請のための有価証券報告書から引用し、IPO初心者の方でも分かりやすいようにまとめています。
※初値予想は管理人による独自の予想であり結果を保証するものではありません。申込む際はご自身の判断でお願いします。
KOKUSAI ELECTRICのIPOの基本情報
今回のIPOの基本情報は以下のとおりです。
IPO企業 | KOKUSAI ELECTRIC[6525] |
---|---|
上場日 | 10/25(水) |
申込期間 | 10/10(火)〜10/13(金) |
公開価格 | 1,840円 |
企業URL | https://www.kokusai-electric.com/ |
取り扱い証券会社 | ・SMBC日興証券(主幹事) ・野村證券(主幹事) ・みずほ証券(主幹事) ・三菱UFJモルガン・スタンレー証券(主幹事) ・ゴールドマン・サックス証券(主幹事) ・大和証券 ・大和コネクト証券など |
KOKUSAI ELECTRICの初値予想
D
公募割れ
初値予想
1,600円〜1,800円
KOKUSAI ELECTRICの初値予想は1,600円〜1,800円とします。
プラス要因
需要が見込まれる半導体関連
PERが割安
マイナス要因
吸収金額が大きい
上場市場がプライム市場
業績が右肩下がり
主要株主にVCが多い
オファリングレシオが高い
同日にほか1社も上場予定
主要株主にVCが多い
売出比率が高い
詳しくは後述の「IPO分析と申込スタンス」に記載しています。
KOKUSAI ELECTRICのIPOの公開価格と初値
今回のIPOの価格と初値は以下のとおりです。
想定価格 | 1,890円 |
---|---|
仮条件 | 1,830円〜1,840円 |
公開価格 | 1,840円 |
初値予想 | 1,600円〜1,800円 |
予想利益 | -4,000円〜-24,000円 |
初値は以下のとおりなりました。
初値 | 2,116円 |
---|---|
公開比 | +276円 |
騰落倍率 | 1.15倍 |
初値売り損益 | +27,600円 |
発表された仮条件は1,830円〜1,840円なので、応募資金は上限額の18.4万円(購入単位100株分)です。
KOKUSAI ELECTRICの初値予想は1,600円〜1,800円とします。初値で売った予想利益は-4,000円〜-24,000円です。
KOKUSAI ELECTRICの初値予想アンケート
KOKUSAI ELECTRICの初値予想アンケートにご協力下さい。投票期限は10/24(火)です。
KOKUSAI ELECTRICのIPOの当選本数
今回のIPOの当選本数は以下のとおりです。
公募株式 | 0株 |
---|---|
売出株式 | 28,394,000株 |
OA分 | 8,827,100株 |
当選株数 | 37,221,100株 |
当選本数 | 372,211本(多い) |
公募株式、売出株式、OA分を合わせた当選株数の合計は37,221,100株です。
購入単位は100株なので当選本数は372,211本となりかなり多めです。
KOKUSAI ELECTRICのIPOのスケジュール
IPOのスケジュールは以下のとおりです。
申込期間 | 10/10(火)〜10/13(金) |
---|---|
当選発表 | 10/16(月) |
購入期間 | 10/17(火)〜10/20(金) |
上場日 | 10/25(水) |
申込期間は10/10(火)〜10/13(金)で、当選発表は10/16(月)です。
当選した方の購入期間が10/17(火)〜10/20(金)で、上場日は10/25(水)となります。
KOKUSAI ELECTRICのIPOに応募できる証券会社
今回のIPOを取り扱っている証券会社は以下のとおりです。
主幹事の証券会社は、他の証券会社よりも多くIPO株が割り当てられます。そのため、主幹事から申込みした方が当選しやすいと言えます。
しかし主幹事は応募数も多く、当選倍率が高くなることも考えられます。
そのため、主幹事以外の入金不要や、平等抽選、口座開設数(ライバル)も少ない「穴場証券会社」の口座を持っておくことが当選確率を上げるコツです!
KOKUSAI ELECTRICの業績情報
KOKUSAI ELECTRICの業績は以下のとおりです。
2024年 第1四半期(4月~6月) | |
---|---|
売上収益 | 327億10百万円 |
税引前当期利益 | 37億27百万円 |
当期純利益 | 26億55百万円 |
2023年 3月期 | |
売上収益 | 2457億21百万円 (前年比137.9%) |
税引前当期利益 | 692億64百万円 (前年比137.1%) |
当期純利益 | 513億39百万円 (前年比155.4%) |
2022年 3月期 | |
売上収益 | 1780億23百万円 (前年比263.3%) |
税引前当期利益 | 505億40百万円 (前年比420.2%) |
当期純利益 | 330億43百万円 (前年比419.9%) |
主要株主のロックアップ情報
今回のIPOの主要株主のロックアップ情報です。
株主名 | 比率 | ロックアップ |
---|---|---|
ケイケイアール・エイチケーイー・インベストメント・エルピー | 70.7% | 180日間 |
アプライド・マテリアルズ・ヨーロッパ・ビーヴィー | 14.5% | 180日間 |
ケーエスピー・コクサイ・インベストメンツ・エルエルシー | 6.5% | 180日間 |
カタール・ホールディング・エルエルシー | 4.8% | 180日間 |
金井 史幸(社長) | 0.2% | 180日間 |
小川 雲龍 | 0.1% | 180日間 |
柳川 秀宏 | 0.1% | 180日間 |
神谷 勇二 | 0.1% | 180日間 |
塚田 和徳 | 0.1% | 180日間 |
金山 健司 | 0.1% | 180日間 |
KOKUSAI ELECTRICのIPO分析と申込スタンス
KOKUSAI ELECTRICのIPO分析
KOKUSAI ELECTRICのIPO分析です。
設立 | 2017年(6年目) |
---|---|
業種 | 電気機器 |
上場市場 | プライム市場 |
時価総額 | 4354億円 |
吸収金額 | 1279億円 |
オファリングレシオ | 29.4% |
売出比率 | 100% |
PER | 10.8倍(2023年実績) |
PBR | 2.71倍(2023年実績) |
事業内容
KOKUSAI ELECTRICは2017年に設立された半導体製造装置の開発・製造・販売・保守サービスを展開する企業です。
KOKUSAI ELECTRICは、日立子会社の日立国際電気の半導体製造装置部門が独立するかたちで設立されました。
半導体製造における前工程の「成膜(対象物に薄い膜をつける技術)」の装置を主力製品としています。
半導体関連のIPOで言えば、2022年のソシオネクスト(半導体部品)と、2023年のジェイ・イー・ティ(半導体洗浄装置)がありますが、どちらも公開価格近辺の初値となっています。
IPO企業 | 公開価格 | 初値 |
---|---|---|
ソシオネクスト | 3,650円 | 3,835円 |
ジェイ・イー・ティ | 4,630円 | 4,420円 |
上場規模
上場の規模はかなり大きめ。プライム市場への上場で時価総額4354億円で、吸収金額1279億円と特大のサイズ感です。
一般的に上場規模が大きいIPOは、買いが支えきれず苦戦する傾向があります。2022年〜2023年でプライム市場へ上場したIPO銘柄はソシオネクストと楽天銀行の2社ありました。
2社ともに応募段階では「公募割れリスクあり」といった雰囲気でしたが(今回と同じように)、時合いもあってなんとかプラスに着地した印象です。
IPO企業 | 公開価格 | 初値 |
---|---|---|
ソシオネクスト | 3,650円 | 3,835円 |
楽天銀行 | 1,400円 | 1,856円 |
事業内容と規模感でいえば、ソシオネクストと似ていますが、半導体需要は以前に比べて鈍化している点と下記の業績が気になります。
売出比率100%で、主要株主にはVCが名を連ねます。
業績
気になるのが業績です。2020年から右肩上がりで上昇してきた売上が、2023年で鈍化しています。
そして2024年期では大幅な減収減益が予想されています。
総評
初値予想は評価D(公募割れ)とします。大きすぎる規模感や売出比率が出口案件、業績の鈍化を考えると厳しくなりそうです。ただし時合いによっては公開価格近辺から少し上昇することも考えれそうです。
【追記】仮条件が1,830円〜1,840円と弱気に決定しました。やはり公開価格近辺で5分5分の勝負になりそうです。
KOKUSAI ELECTRICの申込みスタンス
参考までに私の申込みスタンスは以下の通りにしています。
とは言いつつも、入金不要で申し込みできて、当選に購入辞退ができる野村證券とみずほ証券のみ応募して、当選したら様子を見ることにします。
SMBC日興証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、東海東京証券は当選辞退にペナルティ(一定期間申し込みができない)が発生するので、応募する際はご注意下さい。
株式新聞には初値予想が掲載されるので、IPO初心者の強い味方になってくれます。
- SBIグループによる金融情報サービス
- IPOの初値予想が掲載
- 月額4,400円
- DMM 株の口座開設で無料 (0円) に!
DMM 株は毎年10件前後のIPO取扱いがあるので、抽選応募にも役立ちます!